数日前から、連日50cm程の積雪が続いておりますが、如何お過ごしでしょうか?
ここ数日、雪かきをしても翌朝になれば同じくらいの雪が積もり、普段使わない部分の筋肉痛に四苦八苦しております。
さて、今回は豊岡市の外出支援サービス利用助成券で私が経験したことをお伝えさせて頂きます。
まず、豊岡市の外出支援サービス助成事業については、以下の豊岡市のリンクをご確認下さい。
https://www.city.toyooka.lg.jp/koreisha/koreifukushi/1001914.html
ここ1年以上、豊岡市の外出支援サービス利用助成券(以下、チケットと表記)を使用されたご依頼がなく、この度ご縁があり、久々にチケットを使用された御利用者様の対応をさせて頂きました。
そのこと自体は問題ないのですが、その後、御利用者様のチケットの冊子をお預かりすると一部の介護タクシー事業者様の杜撰な状況を目の当たりにしました。
↑上の写真は弊社対応時のチケットのご利用者様控えの写真となります。
黒塗りに加工している部分は、御利用者様の番号・捺印・発着地点が記載してあり、人物特定がされる可能性がありますので、加工させて頂いております。
尚、御利用者様は障がい者手帳をお持ちのため、国の規定により運賃を1割引きすることが必須となっており、普段から手提げの入れ物に入れて保険証等と一緒に携帯もされておられます。
そのため、運賃合計は13キロ程度で5,780円となりますが、障がい者手帳の1割引きで580円が引かれて5,200円となります。さらに、豊岡市の規定にある個人負担金は900円のため、市が負担する助成金は4,300円となります。
↑次に別事業者様方対応時のチケットのご利用者様控えの写真を添付させて頂きます。
こちらも黒塗りに加工している部分は、御利用者様の番号・捺印・発着地点・事業者名・事業所住所が記載してあり、人物や事業者(規則に反しているため、本当は黒塗りをしなくても良いのかもしれませんが)が特定がされる可能性がありますので、加工させて頂いております。
いずれも障がい者手帳分の1割引きがされていない上、中には助成額も記載されていないものもあるため、御利用者様には運賃額が分からず、受けられるべきはずの割引も受けられていないことが明らかであると言えます。
問題なのは、複数の業者様がこのような対応を取っておられることです。
この御利用者様だけの話なのかもしれませんが、それはそれで問題であることに変わりないと考えております。
尚、このことは豊岡市の担当者様にもお伝えさせて頂きましたが、既に認知されておりました。
やはり、御利用者様控えの未記入については記入するよう再三に亘って伝えていても記入されない業者様がおられるようで、担当者様も苦慮しておられました。
こういうことが横行していれば介護タクシー業界自体が良く思われない・受け入れられないのも無理はないですね。
嘆かわしいことですが。。。
また、その時に伺ったことですが
①御利用者様自体が手帳を持っているにも拘らず提示をしないで、割引前の金額での処理を希望していること
②「現在の規則では実際に提示したときにのみ割引きをすること」になっているので、業者側が障がい者手帳を持っているのが分かっていても提示してない(できない?)ため、割引前の金額での処理をしていること
の大きく2点のご相談を受けました。
現在の豊岡市の制度では、障がい者手帳の割引分の差額が御利用者様に反映されない制度となっているため①については、今後、豊岡市の方で障がい者手帳を持っておられない方・わざと提示しない方と提示する方で、個人負担額に差が出るように変更されるようです。
しかし、②については現在の国の規定により、「企業努力での解決」しかできないと考えております。
弊社では、一度、障がい者手帳を見せて頂いた時に、許可を取って携帯の写真に収めて、次回からは提示しなくても良いように配慮させて頂いております。
確かに、国の規定であれば、障がい者手帳を提示しない限り、障がい者手帳分の1割引きをしなくて良いでしょう。
しかし、介護タクシーの御利用者様は、ほぼ全てが車いすやストレッチャーを利用しないと移動が難しい方々です。
毎回見せるのをネガティブに捉えて見せたがらなかったり、認知症や身体の不自由のため提示したくてもできない場合は如何でしょうか?
8年間介護タクシー業を経験してきた上でのことですが、上記の方々が多数おられました。
さらに介護タクシーの特性として「一度利用すると顧客となり、また定期診断等で継続的に利用され易い」という点があると考えております。
であれば、一時の売り上げとしては下がるものの、ある程度の臨機応変さを兼ね備えていても良いのではないでしょうか?
おそらく、このことが兵庫県の但馬地域、特に他の介護タクシーの事業者様の目に留まることはないでしょう。
運良く留まったとしても「綺麗事だ!!」と切り捨てたり、「今の制度に則ってて何が悪い!!」と批判を受ける元になるでしょう。
ですが、よく考えて頂きたいのは「今後、自分が利用する側になった時、受けられるべきサービスを受けれないという対応をされたら「仕方ない」とか「当然の対応だ」と考えて割り切ることが絶対にできますか?」ということです。
長文になってしまいましたが、思った以上に同業者の方々の杜撰な状況を目の当たりにしたので、辛口の記事となってしまいました。
歩行に不安のある方・要支援・要介護の方々が生活しやすくなる様、引き続き精進します。